ミネラルたっぷりでまろやかと人気の雪塩。その一方で「にがり成分が多くて体に悪いのでは」という声も見かけて、気になってしまいますよね。
でも、雪塩そのものが体に悪いわけではなく、塩である以上「量の摂りすぎ」に気をつければ、ふだんの料理に無理なく使えるお塩です。なぜ「体に悪い」と言われるのか、本当に気をつけたいことは何かを、成分をもとに紹介します。
この記事でわかること
- 雪塩が「体に悪い」と言われる理由(にがり成分・ミネラル)
- 本当に気をつけたいこと(まずは塩分量、次に体質との相性)
- 注意したほうがいい人と、その理由
- 毎日の料理に無理なく取り入れる使い方と、買うときの確認点
目次
雪塩は体に悪い?結論は「適量なら問題のないお塩」

雪塩は、適量で使うぶんには体に悪いお塩ではありません。宮古島の地下海水からつくられる塩で、ふつうの塩づくりでは取り除くにがり分(ミネラル)を残しているのが特徴です。そのぶんミネラルが豊富で、味がまろやかと親しまれています。
では、なぜ「体に悪い」という言葉が出てくるのか。理由のひとつが、このミネラル(にがり成分)の多さです。ミネラルが多いと聞くと、かえって摂りすぎが心配という方もいます。でも、料理に使う範囲であれば、過度に心配する必要はありません。
むしろ見落としたくないのは、雪塩だから特別に体に悪い、ということではなく、どんなお塩にも共通する「塩分の摂りすぎ」に気をつければいいということ。雪塩も塩なので、ここはふつうの塩と同じように見ておけばだいじょうぶです。
その理由を、次の章で成分から順番に見ていきます。言われる理由がわかると、必要以上に身構えずに選べるようになります。
なぜ「雪塩は体に悪い」と言われるの?にがり成分とミネラルの正体

雪塩が「体に悪い」と言われる背景には、つくり方とミネラルの多さがあります。まずは、どうやってできるお塩なのかを見てみます。
雪塩は、宮古島の地下22mからくみ上げた地下海水を原料にしています。その濃い海水をアツアツの金属板に吹きつけ、約2秒で水分を飛ばして一瞬で結晶にする製法。このとき、ふつうは取り除くにがり分(マグネシウムなどのミネラル)も残したまま固めるので、パウダー状でミネラルの多いお塩になります。
実際、雪塩からは14種類もの成分が見つかっています。主な成分を、100gあたりで見てみます。
| 成分(100gあたり) | 含有量 |
|---|---|
| ナトリウム | 28.6g |
| マグネシウム | 3,310mg |
| カルシウム | 832mg |
| カリウム | 1,000mg |
| 食塩相当量 | 72.6g |
注目したいのが、いちばん下の食塩相当量72.6g。一般的な精製塩は食塩相当量がほぼ99gなので、同じ重さで比べると、雪塩のほうがナトリウムはやや控えめです。ナトリウム以外のミネラルも含むぶん、食塩相当量が低めになっている、という見方ができます。
そして、このミネラルの多さは「体に悪い」と言われる理由であり、同時に雪塩が選ばれる魅力でもあるのが面白いところ。マグネシウムやカルシウムが残っていることで、とがった塩辛さではなく、まろやかな味わいになります。「体に悪い」と「おいしい・人気」が、じつは同じ成分の話なんです。
気になるマグネシウムですが、通常の食事から摂るぶんには、摂りすぎる心配はほとんどありません。厚生労働省も、マグネシウムの過剰摂取で下痢などが起きるのは、サプリメントや薬で多量に摂った場合としています。食品からの摂取に上限は設けられていません。料理の味つけに雪塩を使う範囲で、マグネシウムの摂りすぎを強く心配する必要はなさそうです。
雪塩で気をつけたいこと|まずは塩分量、次に体質との相性

ミネラルの摂りすぎより、雪塩でまず見ておきたいのは塩分の量です。気をつけたいことを、順番に整理してみます。
① いちばんは「塩分の摂りすぎ」
雪塩もナトリウムを含む塩です。ミネラルが豊富でも、摂りすぎれば高血圧や腎臓への負担につながりうるのは、ほかの塩と同じ。食塩相当量の目標量は、成人で1日あたり男性7.5g未満・女性6.5g未満が目安とされています。雪塩だけでなく、料理全体の塩分で見るのがポイントです。
② 食事制限がある場合は、自己判断で増やさない
血圧や腎臓のことで塩分・ミネラルの制限を受けている方は、ナトリウムやマグネシウムなどのミネラルも制限の対象になることがあります。「体によさそうだから」と自己判断で増やさず、かかりつけの先生の指示を優先してください。
③ お腹がゆるくなりやすい人は少量から
にがり分(マグネシウム)には、人によってお腹がゆるくなる体感があります。料理に使う量で大きく心配することはありませんが、もともとお腹がゆるくなりやすい方は、少量から様子を見ると安心です。
こうして並べてみると、雪塩だから特別に危ない、という項目はなく、塩そのものの「量」と、体質との「相性」がポイントだとわかります。煽られて身構えるより、ふだんの塩と同じように、量を見ながら使えばだいじょうぶです。
雪塩に注意したい人|腎臓病・食事制限がある人、体質が合わない人

多くの方にとって雪塩は、適量なら問題なく使えるお塩です。そのうえで、少し気にかけておきたい方もいます。
- 腎臓の病気や、塩分・ミネラルの制限を受けている方:ナトリウムもマグネシウムなどのミネラルも、制限の対象になることがあります。自己判断で量を決めず、医師や管理栄養士の指示を優先してください
- 血圧が高めで、塩分を控えるよう言われている方:雪塩も塩なので、量は控えめに。カリウムを含むからと安心して増やすのは避けたいところです
- お腹がゆるくなりやすい方:にがり分が合わないことがあります。少量から試して、体調に合わせて調整を
乳幼児や高齢の方については、年齢だけで一律に避けるというより、ふだんの食事全体の塩分や、持病・体質で考えるほうが自然です。小さなお子さんの離乳食では、そもそも塩分自体を控えめにするのが一般的なので、雪塩に限らず塩の量に気をつける、という考え方になります。
持病や食事制限が特になければ、家族で使うぶんには神経質にならず、ふだんの塩と同じように量を見ながら使う考え方でよさそうです。気になる制限がある方が同居している場合は、その方の塩分量に合わせて調整します。
雪塩の使い方と適量の目安|毎日の料理に無理なく

気をつけたいことを押さえたら、あとは気軽に使えます。雪塩の使い方は、むずかしく考えなくてだいじょうぶ。基本は、ふだんの塩と同じ感覚で使えます。
- 量はふだんの塩と同じ目安で:ミネラルが多いからといって、増やす必要も減らす必要もありません。料理全体の塩分で見て、雪塩だけを特別に増やさないのがコツです
- パウダー状で溶けやすい:さらさらしていて素材になじみやすいので、おにぎり・天ぷらの付け塩・ゆで野菜など、塩の味をそのまま楽しむ料理と相性がいいです
- 仕上げのひとつまみに:まろやかな味わいが活きるので、料理の最後にぱらりと使うと、素材の味が引き立ちます
わたしのキッチンにも、雪塩を常備しています。毎日たっぷり使うというより、「ここは雪塩」と決めている場面で登場するお塩です。たとえば、カルパッチョのような生のお魚を使った料理や、おいしく炊けたごはんで塩おにぎりをにぎるとき。素材の味をそのまま味わいたいときに、雪塩のまろやかさがよく合います。
とはいえ、塩は塩。「体によさそう」と量を増やすのではなく、ここぞというときにおいしく使う、という距離感で取り入れています。
「ミネラルが豊富だからたくさん摂ろう」と考えるより、いつもの塩を雪塩に置き換えて、量はそのまま。これがいちばん無理のない取り入れ方です。我慢して減らすわけでも、健康のために増やすわけでもなく、ふだんの料理を少しまろやかにする。それくらいの距離感がちょうどいいと思います。
雪塩を買うときの確認点|カルディ・通販と、容量・タイプ

雪塩は、スーパーや通販で手に入れやすいお塩です。執筆時点では、カルディや成城石井、イオンなどで取り扱いを見かけます(店舗や時期によって異なります)。公式サイトや各ネット通販でも購入できます。店頭の在庫は変わることがあるので、確実に欲しいときは通販や公式情報も合わせて確認すると安心です。
買うときに見ておきたいのは、次のような点です。
- タイプ・形状:さらさらのパウダー状の商品が代表的です。料理にすぐなじませたいときに使いやすく、用途に合わせて容量や形状を確認して選べます
- 容量:少量の使いきりサイズから、大袋まであります。まず試すなら小さめから始めると、好みに合うか確かめやすいです
- 公式の情報:成分やつくり方は公式サイトに載っています。気になることがあれば、確かな情報として確認できます
雪塩のほかにも、宮古島の海からつくられる「ぬちまーす」など、ミネラルの多い塩はいくつかあります。それぞれ成分の個性が違うので、詳しくはこのあとのQ&Aで触れます。天然塩全般の選び方については、別の記事でまとめているので、合わせてのぞいてみてください。
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天然塩のおすすめはどれ?スーパーで買える本物10選|見分け方も解説
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雪塩についてよくある質問
雪塩は血圧が高い人にはよくない?
雪塩にはカリウムなどのミネラルが含まれますが、雪塩も塩(ナトリウム)であることに変わりはありません。「ミネラルが豊富だから血圧対策になる」とは言えず、塩分の摂りすぎはやはり注意が必要です。血圧や腎臓のことで食事制限を受けている方は、自己判断で増やさず、かかりつけの先生の指示を優先してください。
雪塩でお腹がゆるくなることはある?
にがり分(マグネシウム)の影響で、人によってはお腹がゆるくなる体感があります。ただし、料理の味つけに使う量であれば、強く心配することはありません。もともとお腹がゆるくなりやすい方は、少量から試して様子を見ると安心です。
雪塩は子どもにも使える?
年齢だけで一律に避ける必要はなく、ふだんの食事全体の塩分量で考えるのが基本です。とくに離乳食の時期は、雪塩に限らず塩の量自体を控えめにします。月齢や離乳食の進み方に合わせて少量からにして、迷うときは小児科や自治体の離乳食相談で確認すると安心です。
雪塩とぬちまーすはどちらがいい?
どちらも宮古島の海からつくられるミネラルの多い塩で、優劣というより成分の個性の違いです。100gあたりで比べると、次のような違いがあります。
| 100gあたり | 雪塩 | ぬちまーす |
|---|---|---|
| マグネシウム | 3,310mg | 3,620mg |
| カリウム | 1,000mg | 1,140mg |
| カルシウム | 832mg | 440mg |
雪塩はカルシウムが豊富、ぬちまーすはマグネシウムやカリウムがやや多めです。味や用途の好みで選んでだいじょうぶです。
雪塩は普通の塩よりたくさん使ってもいい?
いいえ、量はふだんの塩と同じ感覚で使ってください。ミネラルが多いからといって、たくさん使ってよいわけではありません。雪塩も塩なので、料理全体の塩分で見て、増やしすぎないことが大切です。
まとめ|雪塩は理由を知れば、無理なく使えるお塩
雪塩は、適量で使うぶんには体に悪いお塩ではありません。「体に悪い」と言われる理由を知っておくと、必要以上に身構えずにすみます。
- 「体に悪い」と言われる理由は、にがり分(ミネラル)の多さ。でもそれは、まろやかな味という魅力でもある
- マグネシウムは、通常の食事から摂るぶんには摂りすぎる心配はほとんどない
- 本当に気をつけたいのは、雪塩そのものではなく「塩分の摂りすぎ」。料理全体の塩分で見て、雪塩だけを増やさない
- 腎臓病・食事制限がある方や、お腹がゆるくなりやすい方は、量に気をつけて。迷うときは医師の指示を優先
理由がわかれば、雪塩は怖いお塩ではありません。いつものお塩を置き換えて、量はそのまま。それだけで、ふだんの料理が少しまろやかになります。まずは小さめのサイズから、気軽に試してみてください。
ふだんの調味料選びに役立つ記事も、あわせてどうぞ。
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