蒸し料理に炊飯にと、一台でいろいろこなせる大同電鍋。その一方で、値段もそれなりですし、「タイマーがない」「大きい」といった声を見かけると、買って後悔しないか気になりますよね。正直にお伝えすると、わたしも使う前に、同じように結構迷っていました。
それでも欲しいと思ったのは、台湾で1960年の発売以来「一家に一台」といわれるほどの普及率の高さと、長く受け継がれてきた伝統を知ったから。それだけ人気なのには、わけがあるはずだと思ったんです。
実際に使い始めて10ヶ月ほど、わたし自身は特にデメリットを感じていません。そうした弱点も含めた特徴を先に分かったうえで選べば後悔しにくい道具、というのがわたしの実感です。いいところだけでなく、弱点になりうる面も正直に整理していきたいと思います。
この記事でわかること
- 大同電鍋のデメリット・後悔しやすい点(正直に)
- それでも10ヶ月使って後悔していない理由
- せいろと迷って電鍋を選んだ決め手と、ステンレスの選び方
- M・Lどっち?サイズの選び方と、基本の使い方
目次
大同電鍋のデメリット・後悔しやすい点を正直に

まずは気になるところから。大同電鍋は万能と言われますが、できないこと・慣れがいることもいくつかあります。買う前に知っておくと、「思っていたのと違う」を防ぎやすくなります。
① タイマー・予約炊飯ができない
スイッチを押すと加熱が始まり、終わるとスイッチが上がります(保温スイッチを入れておけば、そのまま保温に移ります)。「朝セットして夜に炊きあがり」のような予約はできません。
② 温め直しは電子レンジほど早くない
蒸気で温めるので、ぱっと数十秒、というわけにはいきません。1回の加熱に10〜30分ほどみておくと安心です。
③ サイズが大きく、置き場所がいる
Lサイズは約幅35×奥行30×高さ27cm、重さは約4.1kg。炊飯器より存在感があるので、置き場所は先に考えておきたいところです。
④ 最初は水加減に少し慣れがいる
外鍋に入れる水の量で加熱時間が変わります。最初は戸惑うかもしれませんが、何度か作れば感覚はつかめます。
⑤ 圧力調理や焼き目はつけられない
蒸す・煮る・炊くは得意ですが、圧力鍋のような時短や、焼き色をつける調理はできません。
⑥ 外鍋の内側にうっすら色がつくことがある
水を入れて加熱するので、使ううちに外鍋の内側へ茶色い色素沈着が出ることがあります。とはいえ内側は洗えますし、手持ちのクエン酸(ときどき重曹も)できれいになるので、わたしはそこまで気にしていません。メーカーからも専用のクエン酸とお手入れ方法が案内されています。
こうして並べると弱点が多いように見えますが、その多くは「シンプルな構造」の裏返しでもあります。タイマーも圧力もない分、パーツが少なくて壊れにくく、手入れもラク。何を大事にするかで、評価が分かれる道具だと思います。
それでも大同電鍋を後悔していない理由

デメリットを正直に書いておきながらですが、わたし自身は買ってよかったと感じています。理由はシンプルで、「焼く・揚げる・茹でる・煮る」に加えて、「蒸す」という選択肢が、毎日の料理にあたりまえに増えたからです。
蒸し料理は、フライパンや鍋でもできます。でも、せいろや鍋で湯をはって火加減を見て…となると、つい後回しにしがちでした。大同電鍋なら、材料を入れてスイッチを押すだけ。ほうっておける手軽さのおかげで、蒸し野菜や蒸し豆腐が、特別な日のごちそうではなく「ふだんのおかず」になりました。
予約ができない点も、わたしの暮らし方では困っていません。使いたいときにスイッチを押せば、あとは勝手に仕上がって、必要なら保温も使えます。シンプルだからこそ、考えることが少ないのが、かえって気楽でした。
台湾では発売から60年以上のロングセラーで、累計販売台数は1,450万台、1世帯あたり1.7台ともいわれます。それだけ長く使われてきた道具なんだと思うと、選ぶときの安心感にもつながりました。
大同電鍋のメリット|無添加・手作りを無理なく続けられる

わたしが大同電鍋をいちばん気に入っているのは、手作りを無理なく続けられる道具だという点です。無添加の食事を心がけたいとき、いちばんの近道は「自分で作る」こと。でも毎日きちんと、となると続きません。そこを助けてくれます。
実際にわたしが作っているのは、こんなものです。
- お米を炊く:炊飯器代わりにも。ふっくら炊けます
- 米粉蒸しパン:たまに作る米粉パンの、蒸しタイプ。ふんわり仕上がります
- 蒸し野菜・蒸し豆腐:素材の味が引き立って、味つけは最小限ですみます
- プリンなどのお菓子:やさしく火が通るので、なめらかに
- 魚・肉を蒸す:塩鮭を蒸すと、焼くよりふっくらして驚きました
なかでも意外だったのが、ごはんです。じつは購入当初、炊飯まで大同電鍋に任せるつもりは一切ありませんでした。それまではずっと土鍋でしたが、一度蒸して炊いたごはんのおいしさに驚いて、今ではいつも大同電鍋で炊いています。炊き込みご飯も、蒸して作るので底が焦げる心配がなく、気軽に作れます。
しかも、台湾式のお皿や容器を重ねれば、一度に複数の料理を同時に蒸せます(公式では付属品との併用で最大4品まで)。たとえば下でごはんを炊きながら、上の段でおかずを蒸す、といった使い方もできるので、作り置きや献立づくりとも相性がいいんです。
公式サイトでも「油を使わない料理に向く」と紹介されていて、蒸し調理は油を足さずに作れるのも気に入っています。「蒸すと健康にいい」と言い切るつもりはありませんが、素材そのものの味で食べられるのは、無理なく続けられる理由のひとつです。
もうひとつ、蒸し料理は油を高温にせずにすむのもうれしいところ。わたしは野菜やおかずをノンオイルで蒸して、仕上げにオリーブオイルやごま油を生のままかけることが多いんです。
油は高温になるほど酸化が進みやすく、熱に弱い栄養素も失われやすいと言われます。だから素材も油も、高温にしすぎず、本来のおいしさを生かしやすいのが、わたしが蒸し料理にいちばん惹かれているところ。火を通さない風味のいい油を、いちばんいい状態で味わえます。
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せいろと迷って大同電鍋にした理由

じつは買う前、木製のせいろ(蒸籠)とどちらにするか、けっこう迷いました。せいろの蒸し上がりには憧れがありましたし、見た目もすてきです。それでも最後に大同電鍋を選んだのは、道具の「管理のしやすさ」を優先したからでした。
木製のせいろは、使ったあとの手入れに少し気をつかいます。よく乾かさないとカビが心配で、においが移ることもある。なにより、わたしは「キッチンにせいろをいつも出して、干しておく」という暮らし方が自分に向かないな、と思ったんです。素敵だけれど、たぶん続かない。そこは正直に、自分の性格に合わせて選びました。
その点、大同電鍋はパーツを洗いやすく、清潔に保ちやすいのが助かります。乾かす手間も、カビの心配もほとんどありません。蒸し料理を「特別なこと」にせず、毎日の道具として続けたかったので、わたしには電鍋のほうが合っていました。
もちろん、せいろにはせいろの良さがあります。ただ、「憧れだけで買って結局しまい込む」のを避けたいなら、自分が無理なく手入れを続けられるかで選ぶのがいいと思います。ちなみに電鍋でせいろを使いたい場合は、下段にMサイズの内鍋(別売)か、9.5cm以下の耐熱容器を置く方法が公式で案内されています。
大同電鍋のステンレスとアルミの違いと選び方

大同電鍋には、外鍋がアルミ製のモデルとステンレス製のモデルがあります。ざっくりした違いはこうです。
- アルミ製:熱が伝わりやすく、価格が手ごろ
- ステンレス製:丈夫で、お手入れがしやすい
わたしが選んだのはオールステンレスのモデルです。食材に触れる内鍋やフタ、スチームプレートが「304ステンレス」というサビに強い素材で、公式でも超音波洗浄されていると案内されています。毎日使うものを、清潔に長く使いたいという気持ちにしっくりきました。
正直に書くと、ステンレスを選んだのには個人的な好みも大きいです。ひとつは、わたし自身がアルミの調理器具にもともと抵抗があったこと。とはいえ、アルミが体に悪いという意味ではありません(かつて言われた健康への影響は、いまは否定的に見られています)。あくまで「自分が気持ちよく使えるほう」を選んだ、というだけの話です。
もうひとつは、どうせなら長く使いたいから。気に入ったものを一生ものとして使いたい性分なので、アルミより硬くて、仮にぶつけたりしても凹みにくい、ステンレスの丈夫さとデザインで選びました。オールステンレスのモデルは、大同電鍋らしいクラシックな見た目とはまた違う、全体が金属でまとまったすっきりした佇まい。そのデザインも気に入っています。価格や軽さを重視するなら、アルミ製も十分に選択肢になります。
大同電鍋のサイズはM・Lどっち?悩んだときの選び方

サイズで迷う方は多いと思います。日本で売られているのは、おもにMサイズ(6合)とLサイズ(10合)の2つ。人数の目安はこんなふうに言われます。
- Mサイズ(6合):1〜2人ぶん。コンパクトで置き場所を選ばない
- Lサイズ(10合):3人以上、または蒸し料理をたっぷり楽しみたい人
わたしはLサイズを選んで、後悔していません。内側に余裕があると、お皿ごと入れたり、容器を重ねて複数同時に蒸したりがしやすいからです。蒸し料理を目当てにするなら、置き場所さえ確保できれば、大きめのLサイズが使いやすいと感じています。
じつは購入前、わたしも「10合」という表記に少し不安がありました。10合ものお米を炊くことはまずないし、サイズ感もつかめなかったからです。でも「10合」はあくまで最大の容量で、1〜2人ぶんの食事に使っても大きすぎて困ったことはありません。
お米も、量に合わせて自由に炊けます。わたしは耐熱のガラスボウルを内鍋の代わりにして、1合くらいの少量でも気軽に炊いています(付属の内鍋だとお米がくっつきやすいので、ガラスボウルにしました)。耐熱の器ならどんなものでも使えるので、少なめに炊きたいときも困りません。
「大きくて置き場所に困らない?」とよく聞かれますが、定位置を決めてしまえば気になりません。わたしは使うとき以外はパントリーの棚にしまっています。出しっぱなしが気になるなら、こうして収納場所を先に決めておくのがおすすめです。
ちなみにわが家は、エアフライヤーや低温調理器なども使っていますが、よく使う道具なら多少場所を取っても気にしないかわりに、パントリーに普段しまっておく定位置を確保しています。ただ、スペースには限りがあるので、出番が少なくなったものは手放すこともあります。大同電鍋は日々活躍しているので、この先も長く使っていきたい道具のひとつです。
大同電鍋の使い方|基本の3ステップと気をつけること

使い方は、拍子抜けするほど簡単です。基本は次の3ステップだけ。
- ステップ1:材料を内鍋に入れる
- ステップ2:外鍋に水を入れる(この水の量で加熱時間が決まります)
- ステップ3:スイッチを押したら、あとはほうっておくだけ
外鍋の水がなくなると加熱が終わって、スイッチが上がります。保温スイッチを入れておけば、そのまま保温に。火加減を見る必要がないので、その間に別のことができるのが助かります。気をつけたいのは、外鍋の水の量で仕上がりが変わること。最初はレシピの目安どおりに入れて、何度か作りながら自分の感覚をつかむのがおすすめです。
もうひとつ、ふたを開けるときは蒸気でやけどをしないよう注意を。耐熱のつまみや取っ手がついているので、そこを使うと安心です。
大同電鍋についてよくある質問
大同電鍋の電気代はどのくらい?
消費電力は炊飯時で700W、保温時で40Wです。電気料金を1kWhあたり31円とすると、20分ほどの加熱で1回あたりおよそ7円前後が目安。保温を長く使うと少しずつ加算されますが、わたしの使い方では、ふだんの調理で電気代が大きな負担に感じることはありません。
炊飯器やホットクックとは何が違うの?
炊飯器やホットクックは、予約・自動メニュー・圧力などの機能が充実しています。大同電鍋はそうした機能がない代わりに、蒸す力が強くてシンプル。多機能さより「蒸す道具をひとつ増やしたい」「手入れがラクなものがいい」という人に向いています。
手入れは大変じゃない?
パーツが少ないので、むしろラクなほうだと思います。内鍋やフタは丸ごと洗えますし、ステンレス製ならにおいもつきにくいです。外鍋は電気部分を濡らさないよう、内側だけを洗い、外側は布でさっとふく程度。吹きこぼれもほとんどないので、これで清潔に保てます。
内側にうっすら色がついてきても、わたしは手持ちのクエン酸で落としています。メーカーからも専用のクエン酸とお手入れ方法が案内されていて、水とクエン酸を入れて加熱し、電源を切ってしばらく置くだけ。手順もシンプルです。(参考:大同電鍋公式「大同クエン酸」)
どんな人には向かない?
「予約炊飯やタイマーが必須」「とにかくコンパクトな調理家電がいい」「焼き目をつけたい・すぐに温め直したい」という人には、向かないかもしれません。蒸し料理やほうっておける調理に魅力を感じないなら、無理に選ばなくていい道具です。
まとめ|大同電鍋が向く人・向かない人
大同電鍋は、万能だけど弱点もはっきりした道具です。デメリットを知ったうえで選べば、「思っていたのと違う」を避けられます。
- デメリットは、タイマー・予約がない/温め直しは遅め/大きい/圧力や焼き目はつけられない
- それでも「蒸す」が手軽に増え、手作り・無添加の食事を無理なく続けやすい
- せいろと迷うなら、手入れのしやすさで選ぶのもひとつ。ステンレス製は清潔に保ちやすい
- 蒸し料理を楽しみたいなら、置き場所を決めたうえでLサイズが使いやすい
多機能さを求めるなら、ほかの選択肢のほうが合うこともあります。でも「蒸す道具をひとつ増やして、手作りを無理なく続けたい」なら、大同電鍋はいい相棒になってくれます。気になっている方は、置き場所とサイズだけ先に決めておくと、ぐっと選びやすくなるはずです。
電鍋での蒸し料理とつながりのある記事も、あわせてどうぞ。
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